衆議院選挙が告示されました。


3年前の自分の日記に以下のような文章を書きました。

総選挙が終わりました。
自民党の歴史的な惨敗という結果でした。
多分、国民の意識としては、「自民党にNOと言う」あるいは「自民党にお灸をすえる」
みたいなものだったのではないでしょうか?結果的に民主党が308議席という凄い数
の議席を獲得しました。たらればで言わせてもらえれば、もし自民党に代わる保守党が
存在したら、かなりの票がこちらへ流れたのではないか?と思います。
僕自身昔は全くのノンポリというか?政治に興味を持っていなかったのですが、仕事で
海外の状況を見たり、外国から見た日本の立場や状況を考えたりして、考え方が大きく
変わってきた経緯があります。戦後の日本の教育は左よりの教育者が多いこともあり、
かなりの左巻きなものであり、そういう教育を受けた僕を含めた日本人は、左巻きの
平和ボケ状態で生きて来ています。これまで多くの人たちが、命を懸けて、血を流して
守って来た日本という国の有難味をすっかり忘れてしまっているように思います。

学校で教えてくれない日本の歴史(特に近代)を知るにつれて考え方が所謂「保守」に
近いものに変わってきました。具体的に言うとリベラルから保守という感じであり、
例を挙げると「戦争が起こったらどこかへ逃げてしまおう」というものから「大切な
人たちを守らなければならない」へ変わってきました。その延長線上に日本という国を
大切にしなければならないという命題に辿りつきました。また、子供の頃は世界の人々
と仲良く分かり合えると思っていましたが、残念ながらそのような人々もいれば、そう
ではない人々も少なからず存在する事を知りました。自分と他人をしっかり区別する
大人の知恵も理解しました。日本人は、もっと沢山の事を学ぶ必要があると思います。

さて、今回政権を握る民主党が、主張している事柄を以下に列挙します。

・国会図書館へ「恒久平和調査局」の設置
(戦時中の日本の加害行為を調査し永久に保存する機関) 

・戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案の成立
(外国人が元慰安婦だと名乗り出ただけで、国家が謝罪と金銭の支給を行う)

・外国人参政権法案の成立

・重国籍容認
(韓国・朝鮮・中国籍を保有したまま、選挙権や被選挙権を含めた全ての権利を獲得できる)

・マスコミの総務省からの分離

・国立追悼施設の設置(靖国神社の尊厳排除)

・沖縄に一国二制度を導入
 (ビザ免除、中国・韓国との交流拠点、地域通貨の導入など日本から切り離す政策

・教科書採択を教育委員会から切り離し、現場教師の権限へ移行 (日教組要望)
 (つくる会などの教科書を完全排除し偏向教科書を蔓延させる)

・教員免許更新制度の廃止 (日教組要望)
 (思想・能力的に問題のある教師も一生教壇に立てる)

・全国学力テストの廃止・縮小 (日教組要望)
 (日教組教師の教育による学力低下の隠蔽)

これらは、堂々と 政策INDEX2009 としてHPに掲載されています。

今回民主党へ投票した有権者が、上記の意味をどれだけ理解しているのか?心配です。

これからの4年間でどれほどの変化が日本になるのか?分かりませんが、
なんらかの「保守政党」の再構築を心から望みます。

ついでに書いておきますが、一時期個人的に安倍さんや麻生さんに期待していたのですが、
結局、村山談話や河野談話を腐臭いや踏襲したり、靖国神社へ参拝しなかったりと中途半端
な対応で多くの保守派の支持を失ったと思っています。しっかりした信念を持って政治をや
ってくれないということが、よく分かりました。
また、マスコミも強力な印象操作を行って政権にダメージを与えることを痛感しました。
一部の人々はしっかりチェックを入れて偏向報道に反論しますが、大多数の人々には、最初
の印象が全てだったりします。このあたりを改善していかないと日本の未来は暗いように思
います。
2009年9月1日

興味深い事に政策INDEX2009に書かれた事も何一つ達成できていないんですね。(笑)
ただ、最大の懸念だった日本の国力の低下は、凄いものがありました。日米関係の悪化もあ
りますが、何と言っても「福島第一原発対応」だったと思います。日本のほとんどの人たち
が、左巻きの政治家がどれだけ無責任で嘘吐きなのか?想像も出来なかったんだと思います。
僕自身ここまでとは、思いもしませんでした。言った言わないという話は、もういい加減に
して複数の証言を元に事実関係を考えるとあってはならない総理大臣だったと思います。
最近「なぜ君は絶望と闘えたのか」の著者門田 隆将さんが書いた「死の淵を見た男 吉田昌
郎と福島第一原発の五〇〇日 」を読みましたが、全く持って恐るべしです。

管首相があのタイミングで福島第一原発へヘリで向かっている時のくだりです。

《俺の質問だけに答えてくれーー。有無を言わせぬその菅の言葉に、班目(春樹原子力安全委
員長)は押し黙った。班目が伝えようとした懸念の数々は封じられ、せっかくの専門家との直
接の対話が、単に菅の質問に対して「答えるだけ」になってしまったのである。(中略)

やがて、現地が近づいてくる。

「東工大には、原子力の専門家はいないのか」

菅は、今度は唐突に意外な質問をした。一瞬、班目は意味をはかりかねた。一国の総理が、東
工大に原子力の専門家がいないのか、と聞くのが不思議だったのだ。
しかし、班目は、菅首相自身が東工大の出身であったことに思い至る。

「ああ、この人、東工大出身だったかと、そのとき思ったんです。それで、私は二人の東工大
出身者を推薦しました。一人は、東京電力出身の人でしたが……。私はそのほかにも何人も
いますよ≠ニ答えました」

この非常事態に内閣官房参与として、東工大時代の仲間やOBが、菅によって官邸に呼ばれた話
はあまりに有名だ。極めて愛校心が強いのか、それとも、母校出身者以外は信用できないのか
首相の特殊な思考が窺える。(中略)

ヘリが着陸して、さあ降りようとした班目は、ここでむっとすることがあった。

「まず総理だけが降りますから、すぐには降りないでください」

一行は、すぐにはヘリから降りることを許されなかったのだ。菅首相が現地に視察に来たこと
を「撮影」するためだった。原発の危急存亡の闘いのさなかに、「まず撮影を」という神経に
班目は驚いたのである。》

あと、東京電力撤退の勘違いと東京電力への怒鳴り込みのくだりも眩暈がしました。特に命懸
けで現場で頑張っていたスタッフの気持ちを考えると、とてもじゃありませんが許せません。

この本「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日 」は、平和ボケの日本人は特に
読むべき本だと思います。圧倒的に不利な状態に陥った軍団の戦記もののようでした。最悪原
発が制御不能になり、現場放棄となった場合、近くの福島第二原発、さらに茨城の原子力施設
なども放射能の汚染のため連鎖的に放棄する事になります。つまり日本のほぼ中心が死の街に
なり、北と西に分断される可能性もあったのです。それを救ったのは、吉田所長はじめ現場の
奮闘のおかげでぎりぎりのところで踏みとどまったというのが、正しいところだったと思いま
す。故郷を守りたいという気持ちが泣かせてくれます。福島の人々の暖かさに心を動かされま
す。

前回の選挙で民主党に投票した人々は、今回責任を取らなければいけないと思います。
必ず投票して欲しいと心から思います。僕も投票へ行きます。とても小さな1票かもしれませ
んが、日本国国民としての権利と義務を果たしに行きます。くれぐれも「甘言にだまされない
ように」お願いします。
2012年12月4日

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