こねこね日記 その1

 

会社の会長の趣味の影響で蕎麦打ちをやるようになりました。
まだまだ、駆け出しの初心者の状態ですが、蕎麦を始めとした麺類について
書いて見たいと思います。題して「こねこね日記」。なんか軟弱そうでいい感じです。

さて、自分にとっての麺類についての話を書きましょう。

僕のうまれは、九州です。九州の一般の食堂でラーメンを注文すると大体「とんこつ
ラーメン」が出てきます。これがしょうゆラーメンに変わる境界線は、関門海峡です。
以前、山口県へ遊びに行ってラーメンというと「しょうゆラーメン」を指すのに驚い
たことがありました。というわけで、ラーメンといえば、とんこつです。

で、蕎麦、うどんというとやはりうどんです。実は長野へ来るまで蕎麦はあまり好き
ではありませんでした。美味しい蕎麦をロクに食べたことがなかったからです。子供
の頃から蕎麦というと大晦日に母親が作ってくれるうどんのつゆを使った年越し蕎麦
くらいしか食べた事がありませんでした。この蕎麦が異常に不味かったのです。(爆)

自動的に「蕎麦って美味しくない」というイメージが自分に築かれていったのでした。
また、九州のうどん屋などでは、うどんのだしで蕎麦を作ります。いわゆる大阪など
でポピュラーな透明な澄んだスープです。このだしは、うどんには、とてもマッチし
ますが、蕎麦には、いまいちだと感じます。また蕎麦自体も小麦粉が大目のものだっ
たと思います。逆に蕎麦のつゆでうどんを作るほうが、まだましに感じますが、いか
がでしょうか?(関東では、うどんのつゆはそばつゆで出てきます)

くどくどと長くなってしまいましたが、自分の中での麺類とは、とんこつラーメンと
うどん、ソフト麺のスパゲッティあたりがが、中心になっていたのでした。

ところが、大学へ進学して東京へ住むようになって食べ物が、変わってきます。
ラーメンもしょうゆラーメンへうどんもそばもしょうゆの強いつゆで食べるようにな
りました。大学横にあった蕎麦屋さんは、比較的ちゃんとした蕎麦を出しており、そ
こで「蕎麦も不味くない」ということを知りました。(爆)それでも、蕎麦が好きにな
るまでには、至りませんでした。

やはり、社会人になって安曇野へ出張に来るようになって本格的な蕎麦屋で蕎麦を食
べたのが、大きなポイントだったように思います。会社の先輩に穂高の「天満沢」と
いう蕎麦屋へ連れて行かれて「もり蕎麦」を食べました。蕎麦を「美味しい!」と初
めて感じたとともに初めて口の中で蕎麦の香りが広がるのが分かりました。当時、わ
さびといっても練りわさびと本わさびの違いもロクに分かっていなかった僕に「練り
わさびって臭いから使えないよね」って先輩に言われても困ってしまいました。(笑)

あと、蕎麦の値段の高さも驚きでした。蕎麦とかうどんは、「お安い」食べ物と思っ
ていたのに、ラーメンなどより高い価格でした。単に蕎麦をこねて、延ばし、切って
茹でただけのものが、工夫を重ねたラーメンのスープや麺の価格より高いのは、驚き
でした。ちょっとしたカルチャーショックでした。8年ほど前から安曇野に住むように
なり、蕎麦に対する要求レベルは、以前よりかなり高くなったと思います。

また、2年程前に転職した会社の会長の趣味が蕎麦打ちであり、会社で蕎麦打ち大会と
称してみんなで蕎麦を打って食べるというイベントが何度か行われており、気まぐれ
で参加してみたら、素人が打った蕎麦が異常に美味しい事にこれまた驚かされました。
会長の言葉「良いそば粉をきちんと打って打ち立てを茹でて食べると本当に美味しい」
が心の残りました。実際にお土産にもらって帰った同じ蕎麦を翌日食べても打ち立て
の蕎麦とは、別物だったからです。美味しい蕎麦を食べるために自分で蕎麦を打つと
いう事を知り、「自分でも蕎麦を打てたらいいなぁ」と思い始めました。

頂いた木鉢です。
買うと高いんです。(汗)

言ってみるもんで、「蕎麦打ちやるんだったら、鉢あげるよ」と会長から木鉢とそば
粉、つなぎの中力粉、打ち粉などを頂きました。嫁さんの実家から延し棒と包丁を借
りて初めて自宅で蕎麦打ちに挑戦してみました。家族の注目の中、結果は蕎麦を細く
打てずに結局うどんみたいな蕎麦になってしまい、家族4人分作ったのに誰も食べて
くれずに僕一人で4人分、蕎麦味のうどんというかだんごというかそういうものを食
べました。(笑)


安物ですが麺包丁です。

この日が、ある意味大きかったのかもしれません。さらにまじめに蕎麦打ちにはまっ
て行きました。「弘法筆を選ばず」といいますが、初心者はちゃんとした「道具」を
使わないとちゃんとしたものは、作れません。会社の先輩に会社の蕎麦打ち大会で使
っているものと同じ蕎麦打ち板(93cm×93cm)を\5000円で作ってもらいまし
た。包丁も\3000円の安物ですが、麺切り包丁を購入しました。駒板も作りました。
(今日現在まだ切り板は、持っていませんが、年末には購入したいと思います)

道具を揃えた週末、それまでよりずっとましな蕎麦が打てました。その次の週は、嫁
さんに「普通の蕎麦みたいに打てたね」って言われました。やはり修行なんだなぁと
痛感しました。実は、嫁さんの実家から延し棒と包丁を借りるとき、年越し蕎麦の予
約を受けてしまったので、これがプレッシャーになっていたのです。(爆)
ひと月前にやっと普通の蕎麦が打てるめどが立って、やれやれです。

「普通の蕎麦が打てて嬉しい!」ってmixiに書き込んだら、豪州在住のしゅりさんか
ら手打ちうどんを自分で打つと美味しいですよって教えてくれたので、試しに打って
みるとこれが美味しい!蕎麦に比べて圧倒的に神経を使わずに作れます。(大汗)
いい気になって、通販で安物のパスタマシンまで購入してパスタにもトライしてみま
した。(笑)まだまだいまいちな出来ですが、こちらも楽しめそうです。


送料込みで\2000円だったので、衝動買いでした。(爆)

なにより美味しく出来上がったものを食べて見せてくれる家族の笑顔が、本当に嬉し
く感じます。「パパまた作ってね」って言葉が、大きなモチベーションになります。

ちょっとしばらくは、「こねこね系」の趣味が盛り上がりそうです。



2008年12月1日

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