中国に学んだ事



中国との仕事が増えていくとこは、避けられないという認識のもと、ここ数年中国関連
の勉強を進めています。同時に数年来の課題としていた、日本の近代史を勉強し始めま
した。明治維新から現在までです。学校でうやむやにしか教えなかった範囲です。
櫻井よしこさんの言葉「日本人は今、世界一、自分の国の歴史を知らない人たちになっ
ている。自分の国の歴史を知らない人が、何で「国民」なのか。日本人の歴史を知らな
い人が、何で「日本人」なのか。」が堪えます。そうです。日本の情けないところは、
このあたりが弱いからだと思います。逆に中国・韓国などは、嘘も多いですが(爆)
しっかりと国の歴史を叩き込んでいます。

色々と本を読み進むと戦後の変な(道理が通らないような)内容の本が意外と多いとい
うか?ある時期そんなのしか無いような時期があったようです。まぁ朝鮮併合は、悪い
ことばかりではなかったという発言で大臣の首が飛ぶような国だったということなんで
すけどね。そんな時代と比べれば、随分と自由になったと思いますが、それでも平和ボ
ケの憲法9条教の人たちの圧力は、侮れません。NHKの親中ぶりもかなりのものです。

ところが、ネットが普及し始めた頃より、ちゃんとした歴史観の情報が増えてきました。
当初は、「ネトウヨ」とか「軍国主義者」とかレッテル貼りされていましたが、徐々に
ちゃんとした歴史観の方が、優勢になってきました。まぁ普通に考えたら自虐史観って
異様ですから、何かきっかけがあったら簡単に理解できると思います。先月は、特に
尖閣列島問題で民主党がやってくれたので、一気に目が覚めた日本人も多かったようで
す。

幕末にアジアが欧米よりどのような扱い(植民地化)を受けているのかを知った日本人
が明治維新を成し遂げて、いち早く先進国への道を歩み始めた歴史は、非常に感動的で
もありました。当時の人種差別の実態や不公平条約の是正などにどれだけの苦労したの
かを日本人は、学校で教えないといけないですね。頭の悪い人は、「現代の価値観」で
過去の出来事を判断したりしますが、とんでもない事です。当時の価値観、常識、状況
を前提に物事を見ていかないと「従軍慰安婦」を糾弾するアホと同じになります。

さて、今回は中国の事を勉強して日本人として知っておくべき事を幾つか纏めてみまし
た。なかなか大した興味がない(中国)ものに対して深く考える事はないと思いますが、
参考程度に読んでも損はないと思います。(笑)

非常に興味深いのは、日本との関係です。逆に日本の歴史を振り返ることができます。
僕自身、岡田英弘氏の歴史観に大きく影響されています。ちなみにどういう歴史感なのか
というと、簡単にまとめると以下のような特徴があります。

1.歴史書は、当時の政権(王朝)のプロパガンダの要素が大きくその点を理解して
 読み解く必要がある。つまり、本当ではないことや書かれていないことがある。
 例えば、「19世紀初頭まで中国人はいなかった」理由としては、歴史における宣言に
 他ならなくて、辛亥革命を経て初めて中国人を名乗った訳だから、それ以前は中国で
 はない。もっと言えば、「漢民族」というものもとっくの昔に滅びており、現在の中
 国人は違う血筋の騎馬民族起源の民族になる。そのため、中国は、己れの正当性を証
 明せんがためにウソをつき始める。(詳しくは岡田英弘氏の著作をお読みください)

2.上記のように歴史書自体にバイアスや歪曲が内在されているので歴史的事実を検討する
 場合複数の歴史書を組み合わせて考える必要がある。つまり、ひとつの歴史書では、
 判断するべきではない。

3.以上より、他国の歴史書にクレームする事自体が天に唾するものと考える。(笑)

4.現代の国家の視点を歴史に持ち込むことは、ナンセンス。
 (左巻きの方々が、よくやる手法ですね)

5.個々の証言に拘るナイーブな態度は非常に危険。寧ろその証言者の身分、背景を知る
 事が重要。「生き証人」がどれだけ嘘を話すものなのか知る必要があります。
 (特に日本人は、「嘘をつく」事に抵抗があるため、他国の人も同様に考えてしまう)

6.「国」という概念で歴史を見るととんでもない勘違いをしてしまうことがある。
 昔の中国を支配した勢力の実体は、「総合商社」である。(これは岡田英弘氏の
 著作を読まないと理解不能ですね)このあたりは、国の制度を日本と同じと思い込んで
 中国を見ると実体が見えなくなるということを意味します。

7.中国人の人間関係は、かなり過酷なものだと思う。
 血は水より濃いというものの、実際にはかなり厳しい人間関係が伝統的にあるようです。
 また、宗教もお金次第という感覚も日本人には、理解が大変かもしれません。

ちょっと分かり難いとは思いますが、日本人は中学・高校で漢文や古典を勉強する影響で
中国をその当時の教養を身につけている国というイメージが、少なからずあります。
ある意味「遣唐使」の頃の中国(上記の通り中国という名称は19世紀まで存在しませんが)
のイメージが現在の中国と中国人の実態を見えなくしていると思います。

ちなみに「漢文」は、一般ではほとんど読み書きできず、科挙で漢文を試験で行ったのは、
官僚の仕事としての言語「漢文」が必要だったからです。何故なら言語が地方地方で異な
る中国語(当然口語と漢文は全く異なる)の問題があり、漢文という言語でコミュニケー
ションを行う必要があったからです。(詳しくは岡田英弘氏の著作をお薦めします)

また、当時の中国人(漢民族?)は、その後の北方の騎馬民族の侵入によりほぼ絶滅もし
くは混血により文化が大きく変わってしまっています。おまけに上記の通り一般には、漢
文はほとんど読むことが出来ずに一部の知識層のみの教養にしかなっていません。寧ろ、
中国の古典を義務教育で教えている日本の方がよっぽど漢民族の文化を受け継いでいるよ
うに思います。

意外と一般に知られていませんが、現代の中国語は日本に留学した魯迅らの努力で話し言
葉の文体を現代中国語文として確立させています。つまり日本語が現代中国語に大きな影
響を与えています。特に西洋文化関連(概念など特に)は、日本製の単語がそのまま中国
語として採用されています。明治維新後中国から新しい言葉が入って来ていないのに中国
でも同じ単語(例えば、、「金融」「投資」「抽象」など)が使われているのは、そのよ
うな理由だからなのです。中国革命の父である孫文も日本で近代的な概念を学び、日本製
漢語を使って中国革命を説いていたのです。(笑)現在中国で使用されている社会、人文、
科学の単語の名詞の7割が日本製だと言います。中国人のほとんどが信じませんが・・。

近代史においては、アヘン戦争など欧米に散々な目に会わされています。日本もアジアの
他の国々のようにならないように努力した結果列強に並ぶような国に成長します。
しかし、ロシアなどの脅威は日本の政策に大きく影響を与えました。ロシアの南下を防ぐ
ための緩衝地域としての朝鮮であり満州だったのです。残念ながら必要以上に深追いして
しまい、国力が持たなかったのですが、当時の世論、人口の増加、工業力、農業力などを
勘案すると致し方なしという印象を受けます。当時の朝日新聞なども現在の視点から見て
どうですか?と築地のみなさん(朝日新聞)にご意見を伺いたいところです。

いずれにしてもアヘン戦争以後、清国の王朝が間抜けだった事もあり、まさに列強の餌食
となりました。中国を侵略したのは、当然日本のみではありませんが、伝統的な中華思想
で辺境にある日本などは、見下していたこともあり、復讐心が現在も培われています。
日中戦争も酷いものでしたが、中国共産党が中国を支配してからも苦難は続きます。
毛沢東を始めとする権力闘争。文化大革命での大量の餓死者など。中国人を最も多く殺し
たのは、間違いなく中国共産党です。

また、周辺諸国にも侵略を進めています。中国共産党の「歴史上どこへも侵略したことが
ない」という台詞は、どの口が言う?です。ちょっと年表を書いてみると・・。

1949年 東トルキスタン侵略、占領(ウイグル大虐殺)、民族浄化継続中
・「計画生育」と言う名目で850万人の赤ちゃんを強制中絶
・中国共産党の50回の核実験によって75万人が放射能中毒で死亡
・「政治犯」として50万人が処刑
1950年 大躍進、文化大革命3000万人大虐殺開始
1950年 朝鮮戦争参戦
1951年 チベット侵略、占領(チベット大虐殺)、民族浄化継続中 チベットの人口の5分の1、120万人が犠牲
1959年 インド侵略(中印戦争)アクサイチン地方を占領
1969年 珍宝島領有権問題でソ連と武力衝突
1973年 中国軍艦が佐渡島に接近、ミサイル試射
1974年 ベトナム、パラセル諸島(西沙諸島)を軍事侵略、占領
1976年 カンボジア、クメール・ルージュによる大虐殺(120万人〜170万人)と推計を強力支援
1979年 ベトナム侵略(中越戦争)、中国が懲罰戦争と表明
1988年 スプラトリー諸島(南沙諸島)を軍事侵略、占領
1989年 天安門事件 数百人という説から2千人、4千人という説の犠牲者
1992年 南沙諸島と西沙諸島の全てが中国領土と宣言
1995年 フィリピンのミスチーフ環礁を軍事侵略、占領
1996年 台湾総統選挙恫喝、台湾沖にミサイル攻撃
1997年 フィリピンのスカーボロ環礁の領有を宣言
1997年 日本の尖閣諸島の領有を宣言
2003年 スーダンのダルフール大虐殺を強力支援 虐殺で約20万の非アラブ系民族が犠牲250万人が難民
2005年 日本EEZ内のガス資源を盗掘

現在 尖閣諸島、沖縄は中国の領土と主張

中国共産党の犯罪 三
チベットへの侵略と虐殺
http://dadao.kt.fc2.com/fanzui03.htm

江沢民が反日政策を始めるまでは、大して反日感情も無かったようですが、すっかり
南京大虐殺(これは元々蒋介石がやったプロパガンダですが・・)などで洗脳しています。
韓国も似たようなものですが、中国の場合もデモなども「官製デモ」と言われており、(
中国では当局の許可がないとデモなんて出来ません。天安門事件を思い出しましょう!)

現代の中国人気質については、長年中国で仕事で学んだ知識をブログで公開されている
「中韓を知りすぎた男」(現在休止中)がお薦めです。
http://kkmyo.blog70.fc2.com/

僕自身、数人の中国人と仕事をした経験がありますが、ほとんどの中国人が転職してし
まいました。チームとしてリレーションシップを育てたつもりでしたが、ほとんど意味が
無かったようです。個人レベルでの「友好」は、成立しますが、「利益」がなくなると
瞬時にそれは消滅してしまうようです。中国人の人間関係の本を読むと周りに「自分の
価値」を主張し、認めさせないとやっていけないという話があり、妙に納得しました。

我々日本人が、知るべきは中国人(韓国人もそうですが)見た目は似てても日本人とは
随分違う人たちであるという事です。ゆめゆめ「自分がそう思うから、中国人もそう思う
だろう」と考えませんように!

2010年10月1日

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