ミュージカルとBD


先月マイミクさんお薦めの「オペラ座の怪人 25周年記念公演 in ロンドン」を
品川プリンスシネマ シアターゼロで観てきました。

91年ロンドンへ出張があり、観光でレ・ミゼラブルを観てすっかりミュージカル
ファンになってしまい、キャッツやロッキーホラ−ショーなど時間が許す限り観
まくりました。でも当時最高の人気だったオペラ座の怪人 は、チケットの入手
が困難でチケットエージェンシーでのお値段は、3万円ほどもするので、結局ウ
エストエンドで観ることができませんでした。orz

その後東京(劇団四季)とニューヨーク(席が最前列のセンターで目の前から例
のシャンデリアが後ろへ上がって行きました。)で見る事ができましたが、やは
りロンドン版が気になっていた事は事実です。CDは、ロンドンオリジナルキャス
ト版(マイケル・クロフォードと サラ・ブライトマン)を聴きこみました。それ
から20年ほど経過し、映画版が公開されなかなか素晴らしい出来だったんですが、
なんと25周年記念でロイヤルアルバートホール(RAH)での公演があったらしく
その映像が映画となって公開されているというマイミクさんの日記を読んで観た
いと思いつつ、なかなか安曇野の田舎に住んでいると観ることが出来ない状況で
したが、昨日やっと観ることができました。 (ふぅ)

品川プリンスシネマのシアターゼロは、元々はIMAXシアターらしく映像や音響な
どに非常に期待して出かけました。平日の夜7時40分の回だというのにお客の入り
は6割くらい入っていました。僕の後ろの列の女性3人組のひとりがかなりのファ
ンらしく、BD買ったとかサントラ買ったとか話していました。ナンパして一緒に
飲みに行きたかったです。(爆)

さて、映画ですが、いきなりRAHの公演前の客席の俯瞰の画が5分ほど暫く続き、
(ユーミンのシャングリラ公演を思い出しました)、いよいよ開始!

通常の舞台版と異なり、大型の舞台は、オーケストラの編成もほぼ倍。舞台から
上へ吊り上げられるシャンデリアも天井へ固定といろいろと異なっていますが、
内容自体はほぼ同じでした。字幕が四季版だったんですが、東京版を観た際は
気にならなかったのですが、英語を聞きながらだとかなり違和感が大きいという
ことが分かりました。(笑)

公演のキャストは、かなりの実力派のメンバーが揃っており、主役のクリスティ
ーン役の方もなかなか素晴らしかったです。(サラの絶頂の頃と比べるのは酷だ
と思います)舞台中継ににもかかわらず非常にクローズアップが多く、キャスト
の年齢が気になったりしましたが、直ぐに慣れて、物語に没頭できました。

多分、実際の舞台より音圧が高いのか色々と気になる事(例えば、マイクに衣装
が擦れて出るノイズとか)もありましたが、逆に臨場感があって良かったです。
(歌のレッスンの時のピアノの音のマイクがオフになっていたのは残念でした)

多分少し20年前とは演出も多少異なっているのでしょうが、ほぼ同じイメージで
観ることができました。物語を堪能できました。

感動的だったのは、カーテンコールで作曲のアンドリュー・ロイド=ウェバーが
登場し、スタッフを紹介したあたりです。25年もやっていたら亡くなる方も
いる訳で、感謝の言葉が良かったです。オリジナルロンドンキャストのメンバー
もステージに登場し、サラ・ブライトマンと歴代ファントム役4名との共演もあり
感動のステージでした。もう、このあたりになると僕もすっかり感涙状態で拍手
していました。サラウンドで観客席の拍手でいっぱいでしたが、多分僕と同様に
拍手している人も少なくなかったと思います。

25周年への感謝とこのプロジェクトに参加できて幸せだったというオーラに満ち
溢れた感動のステージでした。忘れられないのは、アンドリュー・ロイド=ウェ
バーが「僕の音楽の天使です」といってサラを紹介したシーンでした。離婚した
二人ですが、音楽の絆は、繋がっているんだなぁと思いました。

この映画のBDは、今月日本版が発売になるそうですが、お安いお値段と早く観
たい欲望の負けて、アマゾンUKへ注文してしまいました。送料込みで\1900円で
した。日本語字幕はありませんが、英語字幕があるので問題ありません。難しい
部分は、ネット上に翻訳があるので、安心です。(笑)

注文して2週間ほどでBDが届きました。早速観てみると感動再びです。品川で観
たバージョンよりパッケージ版は、ちゃんと(爆)編集がされていていい感じで
す。最後エンドクレジットが無背景で一体何で観客が盛り上がっているのか?非
常に気になっていたんですが、BDでは舞台の光景になって謎が解けました。
(画像のお姫様抱っこのシーン!)特典映像のメイキングも素晴らしかったです。
一応おまけのDVDも観てみたんですが、ほぼBDと同じ内容でした。画質いま
いちかもしれません。

このBDを調べているうちにアマゾンUSAで「レ・ミゼラブル 25周年記念コ
ンサート」のBDも購入してしまいました。ついでに「砂の惑星DUNE」(日本版の
BDは、未発売)と平成ガメラBDBOX(3作入り)を注文しました。総額¥3500円です。
先月は、ALWAYS三丁目の夕日のBDも購入しましたが、定価¥5000円で買値¥3696円
もするというのに内容が廉価盤並みの商品だったのでかなり悲しくなりました。

同時期に購入した映画「冒険者たち」のBDは、割と特典映像や日本語吹き替えが
充実していたので納得価格でした。このBDの内容としては、2007年に「40周年アニ
ヴァーサリーエディション・プレミアム」ってDVD同じなんですが、これが発
売になった際、随分悩みましたがLDやDVDで3バージョンも所有していたので、
次はBDだろうと思いずっと待ちました。(涙)

上記40周年バージョンの画質も好評でしたが、BD版もなかなか良かったです。古
い映画ですからここまでの画質で見ることができるだけでも有難いと思います。
そういえば、松本シネマセレクトの宮崎さん(フランス語もしゃべれないのに単身
ボイヤール要塞へでかけたそうです。映画に対する愛情溢れた人柄が素晴らしい方
です。)もこの映画が大好きで国内の上映権が切れる前(切れるとまた誰かが国内
の上映権を買わないと映画館で上映できない)に松本で上映会をやってくれたので
すが、その時のフィルムは雨ざーざーの強烈なコンディションでした。(爆)それ
が大きな画面で見た最後のものだったので、BDでの鑑賞はその残像のおかげでさ
らに底上げされていました。

数年前ベータのテープを処分した後、この映画のエアチェックのテープも処分した
事をマニアな方に「なんともったいない」と指摘されてずいぶん後悔していました。
野沢那智、森山周一郎版をハイファイ音声で録画していたので、もし残っていたら、
もう少しましな音で吹き替え版が出来上がったかもしれません。(汗)それでも多分
VHSのリニア音声と思われる素材からここまで仕上げたスタッフの方に感謝です。

最後に「レ・ミゼラブル 25周年記念コンサート」ですが、ロンドンのO2という巨
大なホールでのコンサートです。コンサートとはいえ、衣装も舞台もミュージカル
と似たイメージでできており、ミュージカルの舞台を彷彿とさせるものでした。
この作品は僕がミュージカルにハマるきっかけになった作品であり、ロンドン、ニュ
ーヨーク、東京で観ました。いずれも素晴らしかったですが、個人的には、やはり
ウエストエンドのパレスシアターで観たロンドン版が一番好きです。

まず、個人的に違和感があったのは、フォンティーヌ役の方がアジア系の方で「をい
をい、フランス人に見えないんですけど・・」と思ったり、ジャベール役の方が黒人
と別に人種差別するわけではありませんが、ちょっと違和感ありありでした。確かに
歌も演技も一流だと思いますが、慣れない僕は最後まで気になりました。

とにかくジャン・バルジャン役のアルフィー・ボーが素晴らしい! エポニーユ役のサ
マンサ・バークスも素晴らしい!テエナルディエ夫婦役のコンビも素晴らしいとレベ
ルの高さを見せ付けられた感じでした。ちょっとマリウス役の方は、共演者が強烈な
ので相対的に弱く感じますが、そこそこの実力者だと思います。ちなみに僕が見た日
本版では、野口五郎がやってました。(爆)

あと、エンジョルラス役でオペラ座の怪人でファントムを演じていたラミン・カリム
ルーが出ていました。声ですぐに分かりましたね。

コンサート形式ながら心の中で舞台を再構築しながら観ていた気がします。やはり最
後のジャン・バルジャンが亡くなるシーンは号泣でした。ステージが明るくなる演出
はありませんでしたが、良かったです。カーテンコールでは、歴代ジャン・バルジャ
ンによる競演やオリジナルキャストによる歌唱などなかなか嬉しかったです。

オペラ座の怪人もそうでしたが、オーケストラが強力で、かつ背後に青、白、赤の3色
の合唱団が大活躍でした。民衆の歌では本当に威力を感じました。

2012年1月1日

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