映画「ハクソー・リッジ」と「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

先月に続いて、映画の感想です。


映画「ハクソー・リッジ」

沖縄戦を描いた映画ということで、観に行きました。
メルギブソンが監督で、武器の使用を拒否し、衛生兵として多くの人命を救った
デズモンド・ドスの実話を元にした映画でした。硫黄島並みの激しい戦いでプラ
イベートライアンを彷彿とする戦場描写は迫力ありました。メルギブソン監督は、
かなりクリント・イーストウッドを意識しているように感じましたが、その域ま
で届いていない印象でした。

宗教上の理由で武器を持たないというのに軍隊に志願していろいろと迷惑を掛け
捲りますが、信念を曲げず、父親が第一次大戦で一緒に戦った准将に直訴して衛
生兵として活躍します。案の上日本兵は、散々な鬼畜な描写でしたが、個人的に
は日本兵の軍服があまり汚れていない事と一部兵隊が太っていたこと、特に最後
に切腹する男の腹がたぷたぷだったのは、ありえないと思います。戦い方も妙に
シナ軍っぽい人海突撃の繰り返して、朝鮮戦争と間違えていないか?と思いまし
た。

硫黄島へ一般人が渡ることは難しいようですが、沖縄のハクソー・リッジ(高田
高地)などは、那覇市内からそれほど遠くないので、機会があれば慰霊に訪ねて
みたいと思いました。合掌。


映画「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

ケネス・ロナーガン、監督・脚本でケイシー・アフレック主演の映画。
Wikiのあらすじ「リー・チャンドラーは短気な性格で血の気が多く一匹狼で、ボ
ストンの住宅街で便利屋として生計を立てていた。ある冬の日、リーは兄のジョ
ーが心臓発作で亡くなったとの電話を受けた。実家に帰ったリーは、自分が16歳
になるジョーの息子の後見人に選出されたことを知る。兄を失った悲しみや自分
に甥が養育できるだろうかという不安に向き合うリーだったが、彼はそれ以上に
暗い過去、重い問題を抱えていた。」

心に傷を持つ中年男。心臓病で余命短かった兄の最後の弟に対する愛情に心が震
えます。過去を乗り越えられないながらも少しずつ前を向く主人公に希望の光を
感じつつ映画は、終わります。僕自身、3年前に父を亡くした以外に親兄弟を失
ったことは、ありませんが主人公のリーに感情移入してしまいました。多分、若
い世代には共感してもらえない印象があり、「オヤジ向けの名作」だと思います。
アメリカの東海岸、ボストンの近くにある港町マンチェスター・バイ・ザ・シー
の景色が素晴らしい。観ているだけで心が癒されしそうな景色が非常に魅力的で
した。

2017年7月1日

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