ブレードランナー2049


オリジナルの映画「ブレードランナー」は、大学3年の夏渋谷の映画館(多分東
急パンテオン)で観て以来何度ともなく観た大好きなSF映画です。
LDも数バージョン。DVDでも数枚購入しています。公開当時サウンドトラックが
発売されず、ニューアメリカン・オーケストラ(オリジナルスコア)版のLPを
愛聴していました。主役のハリソン・フォードは、インディ・ジョーンズにシ
ョーン・ヤングは、砂の惑星のチャニを演じましたが、映画のこの二人のキャ
ラクターは、自分の中では永遠のものでした。ポール・サモンの”メイキング
・オブ・ブレードランナー”も読みました。ファイナル・カット版も映画館へ
観に行きました。BD版のファイナル・カット版の高画質には、感動しました。

という訳で、映画「ブレードランナー」には、個人的に思い入れが強い作品だっ
たりします。で、その続編「ブレードランナー2049」を観に行ってきました。
最近18歳の娘とよく映画に行く事が多く、今回娘も観たいと言うので、一緒に
前作(ファイナルカット)を久しぶりに観ました。観終わった娘の感想は「暗
い!」「デカードとレイチェルとの感情の表現が不充分(なんで恋愛感情が生
じるのか理解不能)」「カルト映画の雰囲気」などでした。今更この作品の感
想なんか考えた事もなかったので、非常に新鮮でした。

3作制作された2019〜2049の間を埋める短編動画も観ておきました。

上記短編3作以外は、例によってあまり情報に触れないようにして映画館へ出か
けました。内心"エイリアン・リヴェナント"の出来と"メッセージ"の出来を見
比べて監督がリドリーではなく、ドゥニであることに非常に期待していたので
すが、往々にして過度の期待は裏目に出るので「平常心」で観るように心がけま
した。


観終わった感想としては、この映画単体で観てもダメだろうなぁという事。
これまでの経緯が、この映画の中の情報だけでは、圧倒的に不足していました。
さらに世界観を共有していないと内容が入ってこない懸念があります。


続編としては、控え目だけどまずまずの出来だったと思いますし、充分成功し
ていると思います。ドゥニ・ヴィルヌーヴの評価は、さらにアップしました。
主役のライアン・ゴズリングは、繊細な演技で良かったと思います。多分演出
にしっかり対応していたんだと想像します。ジョイ役のアナ・デ・アルマスは、
魅力的な女の子。ラブ役のシルヴィア・フークスは、クラング・フリーマン(笑)
でクールで頑張るところが最高でした。ジョシ警部役のロビン・ライト、ウォ
レス役のジャレッド・レトなどもそれぞれ良かったと思います。ハリソン・フ
ォードは、SWエピ7もそうですが、でてくれるだけでも有難いところがあります。
(さらにインディ・ジョーンズの続編をやるらしい!大汗)


内容については、ネタばれになるので控えますが、長年論争があった「デカード
は、レプリカントなのか?」については、相変わらず微妙なところだったと思い
ました。個人的には、最初のバージョンの刷り込みが強く「デカードは、人間」
だと思っていますが、リドリーは「デカードは、レプリカントである」と断言し
ています。(笑)

個人的には、主人公の名前が「K」だったので、ずっと「ロボット刑事K」とい
うイメージが付き纏って迷惑でした。(爆) あと、キリスト教的な引用と奴隷に
ついての知識がないと理解できないところもあったりして日本人には難しいかも
しれないです。

2017年12月1日

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