VOX AD120VT をFC-50で制御する!

VOXのAD120VTは、"Valvetronix"という真空管(12AX7)を出力管に使用した技術
を採用したモデリングアンプで、2001年12月に購入し、最近はあまり出番はあり
ませんが、今でもメインで使用しているギターアンプです。

プログラムの切り替えには、専用のフットコントローラー(VC-4)が必要なんで
すが、結構なお値段(¥2万円位)だったので、購入を見送って無理矢理パネルの
SWに並列に外部スイッチを増設してチャンネルを切り替えていました。(笑)


VC-4 Valvetronix "Blue" Seriesの専用コントローラー

購入後16年が経過し、ネットでこのアンプのサービスマニュアルを発見し中身を
見てみるといろいろと理解できました。このアンプが真空管をドライブした時の
音を再現できるのは、実際に真空管(12AX7)をドライブさせてその信号をトラン
スで変換して電流増幅してスピーカーを鳴らすという構成だからのようです。
ここが普通のトランジスタアンプとの違いです。ギターアンプで個人的に重視し
ていたものに「出力(パワー)管のドライブ感」があり、このアンプには、それ
を感じる事が出来たのが、これまで愛用していた理由だと思います。残念ながら
後継のアンプは、いまいち売れていない印象ですが、今年購入したLINE6のデジ
タルアンプより好きな音が出ます。(爆)あと、入力にuPC4072(FET入力)を使っ
ていました。これもNJM2082DDあたりに交換してみたいとか12AX7を交換して変化
を比べてみたいと「危険思想」がむくむくしています。(爆)


プログラムチェンジで動きそうな雰囲気です。

専用のフットコントローラー(VC-4)の周辺回路を見ていたら、普通にMIDIの回
路であるようなので、試しにKEMPERのために購入したFC-50の信号を入れてみたら
あっさり動作しました。(爆)専用コネクタ(RJ-45)から電源(+8V)も得られるの
で、FC-50コンバージョンコネクタを制作してみました。(命名「こんこん」)


RJ45のジャック(¥200円)以外は、手持ちの材料でできました!

専用のフットコントローラーの接続は、PCで使用しているRJ-45というコネクタを
使用したLANケーブル(ストレート)が使えます。FC-50側では、このRJ-45ジャッ
クにMIDIケーブル(オス)とDC電源コネクタを接続すれば、OKです。FC-50は、
MIDIフットコントローラーとして使用する場合、内臓の電池もしくは外部電源が
必要ですが、VOXのアンプのコントロールの時は、アンプから電源を供給するので、
便利です。

短いMIDIケーブルを切断して、RJ-45の1番端子(黒)と2番端子(白)に接続します。
4番端子はGND,5番端子は+8Vですので、DCプラグ(センターマイナス)に接続します。
(MIDIケーブルのシールド線は、GNDに接続してくします。)
これでRJ-45とAD120間をLANケーブル(ストレート)で繋ぎ、MIDIケーブルとDCコ
ネクタをFC-50に接続するとプログラムチェンジなどがFC-50で可能になります。


頭の中でマップを変換できる方は、これでもOKでしょう。

ただし、AD120のプログラムが、4個×8バンクの32個がプログラム番号1〜32に割
り振られているのに対してフットペダルFC-50が1〜10単位でアサインされているの
でそのまま使うのは、かなり面倒になります。(爆)

今回VC-4の取り説を初めてまじめに読みましたが、結構要らない機能が多い印象
でした。4音色の切り替えは当然として、「エフェクトのON/OFF」って
使わないと思います。(汗)何より驚いたのは、VC-4を使うとバンクを4つしか
使えないということです。(4音色×4バンクの16プログラム)
正直言って、使えないワウペダルとか要らないからバンクのUp/Downスイッチを
搭載すべきでしたね。真剣にAD120を使おうと思ったら、4音色切り替えSWとLED,
バンクのUp/Down SWとバンク番号の表示のみのシンプルなものを自作した方が
いいかもしれません。機会があったら、PICマイコンもしくはArduinoを使ったプロ
グラム切り替え専用ペダルを作ってもいいかも?

対応機種
Valvetronix "Blue" Series
Vox AD60VT, AD60VTX, AD60VTH, AD120VT, AD120VTX, AD120VTH
and VTX150 Valvetronix amplifiers

2018年1月1日

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