人生に於いてのお仕事


「日本で最もジェフ・ベックに近い男」大槻さんと!

自分は、40歳を過ぎたあたりから自分の人生を振り返るようになりました。
「反省はするけど後悔はしない」というスタンスで色々と考える事がありまし
た。まず仕事で使用していたノートのスケジュールや昔のメールの内容などか
ら自分の年表を作成しました。意外と記憶と事実が異なる事も多く、記憶の補
正の力の強力さを思い知りました。

先月メジャーリーガーのイチローが引退した時の記者会見で「向いている事
よりも、好きな事、やりたい事に集中すると後悔しない」という事を話してい
ましたが、その通りだと思いつつも鴻上尚史さんの人生相談という記事を思い
出しました。俳優になる事を諦めた後悔をその後の人生に引きずるより、ある
程度挑戦して諦めた方が、よいという話でした。ちゃんと職業として食べてい
ける人は、一握りなのに志望者数がかなり多い世界の話で以前読んだ漫画家志
望の話とか音楽・ミュージシャン志望の話とかを思い出しました。

幸か不幸か僕自身には、そういう世界で生き残る才能も情熱も無かったので
「趣味の領域」で幸せなギター人生を歩めたと思っていますが、振り返れば
「プロを目指したい」と思っていた時期が無いわけではありませんでした。(爆)
特に高校の頃は、毎日3〜8時間ギターを弾いていたこともあり、異常に技術が
上達しました。(笑)田舎の地方都市ながら同級生で自分より弾ける奴に遭っ
た事が無かったのも大きかったと思います。(大汗)

ところが、上の世代の「かなり上手い人たち」がプロを目指して上京して数年
で諦めて帰って来ていた現実を見て、一気に現実の厳しさを認識できました。
その後、理系の大学へ進学し、電機メーカーへ就職して現在に至っています。
何人かプロのミュージシャンの方が知り合いにいらっしゃいますが、才能のみ
ならず「運」や「コミュ力」などに恵まれていないと大変な世界で生きている
と感じます。

社会人になって長い事働くと「楽しくない仕事」も多く経験します。本質的に
楽しい仕事のみを選べる人は、まれでしょうし、そのすべてが楽しい事とは、
あり得なく、ほとんどがトータルで「楽しい」というところだと思います。ま
ぁ捉えようにより無理矢理「楽しい」と決める事もできるとは思いますが、一
般的に見ると「楽しくなさそう」な仕事は結構多いと思います。僕自身昔観た
映画で拷問を受ける主人公が縛られた縄(その状況のメタファー)を愛する事
で乗り越えるというエピソートがあり、物事は捉えようなんだと思いました。
(汗)上記のように無理矢理思いこむことは、現実的には精神衛生上よろしく
ないので、ちょっとした事もプラスへ考えるように習慣つけました。基本は、
"Happy-Go-Lucky"です。

あと、見栄も張らなくなりました。(爆)このふたつの決断が、僕の人生を楽
にしてくれたと思います。(両親が、僕や兄弟に対して多くを求めなかった事
も有難かったです。それに対して、我儘で親の脛を齧りまくって申し訳なく思
っています)特に見栄を張らないと多くの人と仲良しになれるように感じます。
きっかけは、高校受験を失敗したことが大きかったと思います。当時はきつか
ったんですが、今思うと早めの挫折は、有難かったと思います。ただ、呑気な
態度のおかげで「挫折というものを知らないように見える」と以前マジで言わ
れた事があります。(爆)逆にもう少し見栄張っていろいろ頑張った方が良か
ったかもしれないという反省はあります。(笑)デメリットとして「頑張らな
い奴」というイメージが僕にはあるようです。orz

いずれにしてもそれぞれの人のバランスの問題だと思います。
これまでの行動・選択・ふるまいの結果が積もり積もって現在の自分が出来上
がっている訳ですから、自分を否定しても始まりません。「これでいいのだ」
以外の選択肢など無いと思います。

子供の頃は「自分探し」というものが、大きなテーマだったんですが、多くの
人が実は「行き当たりばったり」の人生なんじゃないでしょうか? よくスキ
ー場のニュースなどのナレーションで「スキーヤーたちは、思い思いのシュプ
ールを描いて滑っています」とか言いますが、本当は「それぞれ行き当たりば
ったりのシュプールを描いている」が正しいと思います。(爆)思った通りに
滑れる人は、かなりの上級者だからです。

「冒険」も人生の大きな要素ですが、そのバランスは人それぞれです。普通の
生活の中にも「冒険」の要素を感じながら個人的には生きていますが、それも
また面白いと思っています。

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立川シネマシティの遠山武志さんの「拝啓、これから働く君へ。」
https://www.pasonacareer.jp/hatalabo/entry/2019/03/27

「高橋一生が『長年の下積み』の末にブレイク」に鴻上尚史が怒り
俳優志望の息子に悩む父親に贈った言葉とは〈dot.〉
https://dot.asahi.com/dot/2019011100020.html

ちょっと写真の説明をすると、一緒に演奏している方は、大槻啓之さん。
一番有名なお仕事としては、浜田麻里のソングライティングだと思いますが、
実は日本で一番ジェフ・ベックに近いギターが弾ける人です。多少のタッチの
違いとかありますが、最も先生の本質的なプレイを理解して弾ける人だと思っ
ています。

2019年4月1日

平川丈二は最近こんなことを考えている!
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