Bossa Tribute JG-700


Bossa Tribute JG-700

AOR系の音楽好きでは知らない人がいないと思われるギターの巨匠ジェイ・グレ
イドン。 僕も大好きで昔PEGとかトワイライトトーンのソロとかコピーしました。
一般的な彼のギターのイメージは、ギブソンのES-335だと思いますが、90年代か
ら大阪のギタービルダー瀬戸崎さんが作ったBossa ブランドのシグネチャーモデ
ルを使用しています。96年1月の五反田のジェイのコンサートで初めてそのギター
を観て、その年の楽器フェアで瀬戸崎さんのお話をお伺いしたと思います。
(もしかしたら順番が逆かも?)その時、頂いたジェイ自身が出演しているシグ
ネチャーモデルのプロモーションビデオが爆笑もので一部で大ヒットでした。


Bossa ジェイ・グレイドンシグネチャーモデル

335の穴の仲間だった田島主審はなんと瀬戸崎さんにオリジナルカラー(ホ
ストカラ―と呼ばれていた紫色!)のジェイ・グレイドンモデルをオーダー!
97年11月の山中湖335の穴セッションでデビューしました。ちょっと弾かせて
頂いた印象では、非常に弾きやすく立っても座ってもバランスが変わらない良い
ギターだったと思います。ストラトタイプのギターでボルトオンネックで24フ
レットのエボニー指板。薄めのグリップも扱い易かったです。P.U.は、ハンバッ
カー2個でコイルタップでシングルに切り替えるスイッチが2個、あと1ボリューム、
1トーンでした。シングルにするとハーフトーンっぽい音になってカッティング
に向いた音色になります。フロイドローズ系のアームもついているんですが、強
力なバネでボディにブリッジが抑えられてて、オリジナルのセッティングはアー
ムダウンのみ(それも怪力が必要!)になっていました。出力ジャックは、ボデ
ィ横で、ジェイは、オレンジスクイーザーを付けていたと思います。

Bossa ブランドのベースは、時々見かける事はありましたが、ギターは、あまり
見かけることもなく、唯一5年ほど前に新宿の中古屋さんで1本見つけた時は買っ
て帰るか?凄く悩みましたが、結局買っていません。そんなトラウマがあったた
めか?先月ジェイ・グレイドンのムック本を購入したこともあり、奈良の楽器屋
さんで売残っていた新品のBossa Tribute JG-700を衝動買いしてしまいました。
韓国製のギターで瀬戸崎さんが自分とは関係ない製品だと数年前怒っていたブツ
ですが、どうしても気になってしまう自分が残念です。(大汗)

「Bossaブランドの海外生産の廉価版です。ジェイ・グレイドンモデルは30万円
くらいだったのに比べ7万円くらいの定価なので、約1/4のお値段です。 当然、
細かい仕上げは期待できませんし、基本「バッタもん」です。が、Bossaのロゴ
も入っているし、ギターの見た目はそっくりなので、つい出来心で買ってしまい
ました。(大汗)瀬戸崎さんに怒られそうです。ちなみに新品の展示品で¥49000
円、税金・送料込みで約¥56000円!中古だと半額の¥23000円くらいで落札されて
いたようです。(爆)

オリジナルはフロイドローズ系のブリッジにロックナットですが、こちらは普通
のシンクロナイズド・トレモロブリッジで、実はこちらの方が好みだったりします。

仕様:
Body Top : 5A Qulted Maple
Body Back : Light Weight Alder
Neck : Maple
Fingerboard : Rosewood
Fret : 24F (MADE IN JAPAN)
Nut : Bone
Joint : Bolt-On/Neck
Pickup : Bossa ORIGINAL HB TYPE
Bridge Pickup : Bossa ORIGINAL HB TYPE
Control : 1Vol , 1Tone , Toggle SW ,
with Original Gig Case

一昨年くらいに瀬戸崎さんの娘さんからSNSへ瀬戸崎さんは病気で楽器制作が続け
られなくなったと書き込みがあり、現在はBossa ブランド自体が、休止状態みた
いです。残念ですが、瀬戸崎さんの復活を心より祈りしております。

台風19号が接近している嵐の前にギターは、届きました。呼び名を「嵐の使者」
にしようかしら? 早速、ブツの確認をしました。重量は、3.5kgと軽量。ネック
は細くて薄いです。やはりブリッジのセッティングはボディにべた付け。弦高は僕
のピッキングでは、ビビリまくりなほど低め(1.5〜2.2mm)キャビティの中も覗い
てみたんですが、ボリュームとトーンのポットもダメ!トグルスイッチとジャック
もダメそうです。導電塗料もテキトーで補修が必要ですね。(爆)P.U.の配線は、
4芯で出ているのは、良かったです。トラスロッドを回そうとしたんですが、びく
ともしない上にネックからギギギギと嫌な音がするので、購入先の楽器屋さんに問
い合わせたところ「トラスロットも回して調整した」そうです。(爆)

で、自分の好みにセッティングをしました。
本当はネックは微妙に順反りで、弦高は高め。(ビビリとサスティーンの具合い
で決定します)ブリッジは、フローティング(アップで1音ちょい)にしました。
オクターブも合わせて、ストリングガイドをローラータイプに代えたら随分ましに
なりました。


楽器店の調整状態。イモネジが飛び出しておりNGです。

トレモロブロックがかなり薄めなのとサドルが板金タイプなので、こちらも重めの
ものとボックスタイプ(JBストラトと同じ)に交換したいと思います。サドルの
注文時にペグもゴトーのマグナムロックタイプも注文しときます。ジャックとポッ
トは、手持ちのパーツでいけそうです。コイルタップSWを取り付ける前にトーン
ポットをSW付きのものにして音の傾向を掴んでおこうと思います。

結局いろいろとダメなところがあり、部品を交換したり調整して、ひと段落した感
じなので途中経過のメモ・・・。


内部の画像。導電塗料が斑で淋しいです。

昨日ブリッジの調整を終わらせて、今日はジャックとトーンポットをスイッチ付き
のものに交換しました。スイッチは2回路でP.U.のハンバッカー/シングルを切り
替えます。普通別々にスイッチを使いますが、僕の実績では、ハンバッカーとシン
グルを一緒に使うことは稀なのでプッシュ/プル型のスイッチにしました。(タッ
プSWを取り付ける位置のザグリは既に加工済みなので、SW用の穴を空ければす
ぐに取り付けられます。)

音をチェックすると、あまりハーフトーンぽくないので、ジェイ・グレイドンモデ
ルは違うコイルの組み合わせなんでしょう。(今回それぞれ外側のコイルを使用)
ハンバッカーをシングルで使うと微妙なものがありますが、このギターは、使える
「軽い」音でした。もしかするとトレモロブロックを代えると違った音になっちゃ
うかも?コンデンサも手持ちのお高いものに交換しようと思ったんですが、オリジ
ナルのコンデンサと容量が違ったので保留にしました。今後トーンの効きをみて考
えます。

着々と改造・調整を進めていたんですが、再度トラスロッドが全く動かない事につ
いて購入した奈良の楽器店に問い合わせたら、「調整時にリペアマンがトラスロッ
ドも調整しており、固いものの回りました」と再返答があったため、送り返して確
認してもらっています。楽器店曰く「メーカーで再調整してもらう」だそうで、な
んだかいつ戻ってるのか分からない状況です。(爆)ちなみに僕の家に滞在時間は
約4日でした。(合掌)

2019年11月1日

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