アレクサンダー・ハワード・ダンブル


アレクサンダー・ハワード・ダンブルさん

先月、お亡くなりになったそうです。アンプビルダーとして国宝級の人物です。
また巨人が一人お亡くなりになったんですね。合掌

世間的には、幻のブティック・アップと認識されていますが、個人的には2000
年11月に5台、その後もう一台弾かせてもらえる機会があり、どれくらい凄い
アンプなのか?それなりに理解しています。共通してレスポンスが異様に早く、
ギターの腕前が丸出しになる感じでした。「弾く前に音が出る」ってジョーク
が言われていましたが、ニュアンスはよくわかります。回路やチューニングな
どに特徴があり、僕が知っている範囲だと・・・。

・整流管ではなく、ダイオード整流であり、タイトで反応が速い。
・整流ダイオードの直後のコンデンサが165μFと異様に大きい。
・電源トランスは十分余裕のあるものを使用。

・EL34のプッシュプルの固定バイアス、プレート電圧は450V超え。
 (バイアス調整でプレート電流をたくさん流してA級に近い動作させている。
  結果出力管の寿命が短くなります)
・フェーズインバーターにバランスを取る半固定抵抗を入れていて、プッシュ
 プルを正確にドライブしている。
・オーバルバックの頑丈なキャビネットに強力なエレクトロボイスのスピーカー
 ユニットで強烈な信号を音響化。

完全にプロユース(それも超ハイエンド!)のギターアンプなので僕のような田
舎のアマチュアには、本来縁がないようなものですが、たまたま音を出す機会に
恵まれたこともあり、ダンブル氏の偉大さが、少しでも分かっているつもりです。
改めて、R.I.P.心より。

2022年2月1日

平川丈二は最近こんなことを考えている!
Back to 平川丈二Home