2022年夏の読書

本や映画が大好きで自宅に居る時間は、読書やビデオ、音楽鑑賞が多いです。
子供の頃から本や漫画、映画を沢山観て成長した事もあり、今でも結構本を読
んでいます。本の種類・内容も小説が多いものの音楽や技術系の本も多く読ん
でいます。残念ながらあまり身についていないように思いますが、行きつけの
レコード屋さん(今は亡きマツフジ・レコード!)の尊敬している方に「視野
は広く持って、いろんな本や映画や音楽に触れた方がいい」とアドバイスを頂
きそれを守っているような気がします。
昔は、定期的に出張もあり電車で本を読んだり大型書店で本を探したりしてい
ましたが、今はネットで検索して読むことが大半になっています。先月も夏休
みを中心に幾つか読んだ本の中から感想を書いておきたいと思います。


意外とアニメ化や映画化されていないんですよね。

機龍警察 白骨街道 / 月村 了衛

機龍警察シリーズ最新作といっても一年ほど前に出版されたものですが、やっ
と読みました。10年ほど前に「機龍警察」(メカゴジラじゃないですよ!)
を読んで、シリーズ全部読んでいます。
機甲兵装と呼ばれる3メートルほどのパワードスーツでの戦いが、市街戦にフ
ィットしてて読みながらリアルにイメージできるというのが、大きなポイント
でした。
キャラや設定がかなりうざいですが、著者の個性だと思いますが、何よりSFア
クションとして非常に出来が良いと思います。当然ガンダム始め、モビルスー
ツものやロボコップなどの警察アクションの影響は大きいですが、イメージと
しては原田眞人監督の「ガンヘッド」なんですよね。

で、今回の白骨街道は、圧倒的な戦闘力を誇る新型機甲兵装「龍機兵」を日本
に残し、3名のパイロットがビルマの作戦へ投入されるという話で、従来兵器
での各自の実力が表現され、今後のシリーズの布石的なものを感じさせました。
正直言ってそのため比較的地味な印象になります。これからの展開が楽しみで
す。

第一作「機龍警察」を読んでみて問題なければ、このシリーズはお薦めです。


横浜DeNAにもこんな本が欲しいですが、似合わないかも?

嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか / 鈴木 忠平

野球ファン界隈で話題になっていた本ですが、あまり中日というチームが好き
ではないので読んでませんでした。横浜DeNAの本は、結構な数読みましたが、
ここまで精密でドラマチックな本はありませんでした。中日ファンが羨ましい
です。
内容は、新米の番記者であった鈴木忠平氏がドラゴンズと落合監督を取材した
エピソートを中心に数人の選手を通したチームのプロとしての成長を描いてい
ます。
結構有名なエピソートでもその内実は知らなかった「日本シリーズでの完全試
合をしていた山井投手を9回に岩瀬に代えた」とか非常に面白かったです。前々
から落合氏の野球に関する解説は「理に適っている」と思っていましたが、彼
の野球人生は「理不尽」との戦いだったんだと理解しました。あと「動体記憶」
の能力があるそうで、投手のボールの軌道を記憶して打っていたそうです。非
常に読ませる文章で、下手な小説は適わないレベルでした。ちなみに476ペ
ージを一晩で読みました。(笑)


日本の漫画文化って素晴らしいと思います。

「少年マガジン」編集部で伝説のマンガ最強の教科書 / 石井 徹

少年マガジンの編集者の「儲かる王道マンガのつくり方指南書」です。
〈漫画づくりの10カ条! 〉
1劣等感が不可欠。劣等感なきものは去れ!
2「そのうち・・・・面白くなる」連載など、ない!
3カタキ役には生身のモデルを使え!
4最終回から発想してみろ!
5キャラクターは「目」が9割!
6アイディアは口頭で伝えろ、時には体を使え!
7事実に囚われるな、嘘つきになれ!
8漫画はほとんど読むな!
9アイディア(企画)会議では先輩後輩、上下関係なく話し合え!
10部数やDL数を伸ばす方法は、必ず存在する!

漫画編集者の仕事を中心にマーケッティング分析などなかなか興味深い内容で
したが、案の定半分くらいが少年ジャンプの話でした。(爆)最後の方の最近
のヒット作品の分析は面白かったです。ワンピースや鬼滅の刃でキャラクター
の過去の回想をかなりのページを割いて効果的だったなど認識していましたが、
本で書いてあるのは初めて見たかも?
鬼滅の刃の鬼になるまえの哀しい人生を描くことにより、物語に深みを与える
効果は素晴らしかったと思います。無限列車編での煉獄さんの戦いの最中に母
親との回想を入れるのも改めて考えると凄い発想だと思います。


宮沢先生は、「そこまで言って委員会」でしか見たこと無いかも?

ウイルス学者の責任/宮沢 孝幸

ウイルス学者の宮沢 孝幸先生の今年の4月に出版された本。テレビで結構ま
ともな事を主張されていたのにほとんど政府や自治体は聞いてくれずにかな
り極端な方向へ突き進んでしまったようです。特に8割おじさんこと西浦教
授の厳しめの数値を前提とした数値モデルの影響が大きく(実際大きく外れま
したが・・)もっと犠牲を少なく乗り切れる可能性はあったと宮沢先生は主
張していますし、僕も同意です。どうしてウイルス学者の意見が受け入れら
れず、謎の数理モデルに頼ってしまったのか?数兆円とも言われる税金を無条
件に使えるという利権の匂いぷんぷんです。(この本では書いてありませんが
・・)

この本の内容で、重要なところを幾つかメモしときます。
・ウイルスは、一定量以上暴露されないと感染しない。
・PCR陽性でも感染力があるとはいえない。
・無症状の感染者が日本へ入国した時点で水際作戦は失敗。
・感染経路を特定し、リスクの高いものに集中して対策すべき。
今からでも間に合うと思うので、ワクチンも程ほどにして感染上等で経済を
回すようにおねがいしたいです。

実は上記以外の本も色々と読んでいるんですが、結構ハズレも多かったりし
ます。リスクが高そうな本は、可能な限り図書館で借りて読んでいます。

2022年9月1日

平川丈二は最近こんなことを考えている!
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