ジェフ・ベックとエリック・クラプトンを観てきました。


ジェフ・ベック先生の前回の来日は、06年7月のウドーフェスでした。かなり
近くで観る事ができましたが、正直内容的にはいまいちだったような印象でした。
で、09年の今年もライブアルバムは出すものの新しいアルバムもなく、前年
ロンドンのジャズクラブで収録したライブあたりからベースにタルちゃんが参加
したくらいで期待度が異常に低い状態だったように感じます。おまけに鍵盤が、
ジェイソンくんからサンチェスさんに交代ということで、不安再びというこれまた
高リスクな予感がありましたが、日程を検討した結果東京公演を二日観に行く事
にしました。実は毎回来日直後の演奏はいまいちな事が多くまさに火中に栗という
感じだったりします。先生のこれまでの実績を知っている某知り合いは、大阪遠征
だけにしたという結果的に美味しい選択だったようです。個人的に大阪は平日だっ
たので、個人的には、ちょっと難しかったのですが、致し方なしです。これまでの
来日公演を振り返ると大阪の演奏の出来が良い確率が高いことが分かったいたの
で次回週末に大阪がひっかかるようだったら、遠征を検討したいです。(笑)

さて、このように地方在住のジェフベックファンは、緻密な遠征計画が不可欠なの
ですが、なんと今回はさいたまスーパーアリーナでエリック・クラプトンとのジョ
イント・コンサートが開催されるというではないですか?それも土日開催という
ことでどちらでも観戦OKという感じで金欠に拍車をかけてくれました。(爆)
そう、チケットが一枚\17000円だったりするのが強烈でした。おかげさまで
一日のみ観にいくことに自動的に決定しました。(笑)で、土曜か?日曜か?という
判断が必要になります。予約時にどういうジョイントコンサートになるのか?ほと
んど分からなかったので可能性として3部形式でJB,ECそれぞれの演奏後、セッシ
ョンをやるという感じになると思われ、その内容は昨年のロンドンのジャズクラブ
での演奏をベースにすると考えてました。(つまりJBバンドにEC参加)
曲は、ブルースナンバー中心にクロスロードや哀しみの恋人たちなど共演経験の
あるものを予想していました。で、2日セッションをやった場合後の方が良くなる
可能性が高いと踏んで日曜のチケットを取りました。従って翌日の仕事もあるので
クルマで移動という厳しい条件になったのも致し方なしです。

てな訳で2月6日(金)になり、会社を休んで午後東京へ移動しました。
御馴染みの東京フォーラムAホールでの初日、鍵盤のサンチェスさんが、異常に活躍
しないライブながらヴィニー&タルちゃんのリズムセクションが大変良い感じで演奏
してくれて、初日としては例外的に先生の演奏も良かったように思いました。
ただ、できればもう一人ソロイストを入れてバトル的な演奏も観たかったというとこ
ろです。サンチェス入れるくらいなら、ジェニファー(・バトゥン)を呼んでくれば
良かったのにと思います。

2月6日(金)@東京国際フォーラムホールA セットリスト
1. Beck's Bolero
2. The Pump
3. Eternity's Breath
4. You Never Know
5. Cause We've Ended as Lovers
6. Behind the Veil
7. Blast from the East
8. Stratus
9. Angel
10. Led Boots
11. Nadia
12. Snake Oil
13. Goodbye Pork Pie Hat / Brush with the Blues
14. Blue Wind
15. A Day in the Life
- - - - encore - - - - -
16. Where Were You
17. Big Block
18. Scottish One

終演後、知り合いのファン仲間と中華料理屋でちょっと飲んで帰りました。
なんのアポも無くとも飲む相手に不自由しないのは有難いです。(爆)

翌日は午前中からお買い物でした。
東急ハンズと秋葉原で小物をいくつか購入しました。
”ジェフ・ベック・お酌”の部品も購入です。(笑)
田舎だと買えない物が沢山あります。通販で買えばいいのですが、送料や代引き料金が
結構かかります。orz

この日のコンサートは、17時開演なので3時半過ぎに会場着。
この日は2階席だったので割りとのんびり鑑賞。初日に比べ少しづつサンチェスが仕事を
するようになってきた印象を受けるもののやはりいまいちの感拭い去れず。あいかわらず
ヴィニー&タルのコンビは良い!タルちゃんのいろんな気遣いが伝わるあたりも年齢を
考えると素晴らしい!(おじさんの扱いが上手い?)てな訳で、曲順の入換え(初日が
単に間違えたらしい)と "Snake Oil"が"Space Boogie"へ変更になった程度でした。
あいかわらず先生のトーンが素晴らしい!以前のマーシャル2000からビンテージタイプに
アンプを変更したのが、良い結果を出しているのかも?ちなみにエフェクターは、今回
全て足元に設置。ステージ向かって左側からワウペダル(例の犬型)フランジャー(オレ
ンジ色のもの)アンプのゲイン切替のフットスイッチ(3種類)という感じでした。
アンプがマーシャルのヴィンテージタイプということもあり、ゲイン切替のブースターは
自作のものの可能性が高く、これが今回のサウンドの変化の要因である可能性も高い。

2月7日(土)@東京国際フォーラムホールA セットリスト
1. Beck's Bolero
2. The Pump
3. Eternity's Breath
4. You Never Know
5. Cause We've Ended as Lovers
6. Behind the Veil
7. Blast from the East
8. Stratus
9. Angel
10. Led Boots
11. Nadia
12. Space Boogie
13. Goodbye Pork Pie Hat / Brush with the Blues
14. Blue Wind
15. A Day in the Life
- - - - encore - - - - -
16. Where Were You
17. Big Block
18. Scottish One

終演後知り合いの方が、ジェフのギターテックの方を紹介してくれるというので
タクシーで某所へ移動。しばらくするとバンドのメンバーが続々やってくるが、
スタッフのガードが厳しく知り合いもプレゼントを渡すのがやっとだった。(泣)
タルちゃんとヴィニーのコンビは、それほど厳しくなかったので握手してもらい
ました。タルちゃんかわいい!!

で、かなり遅れてギターテックのスティーブ到着。
彼がジェフの担当になった年から知り合いになったそうで、いろいろと個人的な
話が続いた後、僕を紹介してもらいました。まず初日と二日目とジェフのギター
サウンドが素晴らしかった事を伝えるととても良い笑顔で応えてくれました。
あと、マーシャルの横にセットしたフェンダーツイン(似のアンプ)は、どのよ
うな理由や機能で使用したのか?を尋ねたら「ヴィニーのドラムが非常にラウド
なので、ジェフのギターモニターの高域を補うために設置した」そうです。
う〜ん、直接話ができると簡単に疑問が解決するなぁ。

あまり引き止めても申し訳ないので一緒に記念写真を撮って帰りました。
後でデビットギルモアのギターテックもやっているという話を思い出し、ピート
・コーニッシュとのコネクションもあると思われ彼の弟子である林さんとかとも
面識があるのか?聞いておきたかったなぁと後悔しました。今度林さんに聞いて
みよう。

その後、バンドの状態が良くなって言ったようで、NHKホール、横浜、金沢、福岡、
大阪とライブの評判が上がってきており、最終日のさいたまSAの演奏の期待が高
まってきました。

そしていよいよ2月22日(日)
前日のセッションは、いまいちだった情報を某掲示板で発見し、ちょっと不安を
感じつつも一路さいたまへ!何があっても対応可能なように午前9時に出発。(笑)
だらだら一般道を走って1時過ぎにさいたま到着。1kmほど離れた北与野の駐車
場にクルマを放り込んで1時間ほど仮眠を取りました。ちょっと風邪気味で体調が
いまいちだったのです。

午後3時半過ぎにさいたまスーパーアリーナ到着。
とりあえず、グッズ売り場を覗くが、お目当てのジョイント湯のみとショッピング
バッグの両方が売り切れだった!仕方が無いので第二候補のデニムカラーのTシャツ
を購入。売り場を眺めてみると妙にお安い商品が、売り切れになっているみたいで
不景気を実感しました。(汗)

初めてのさいたまスーパーアリーナだったので、会場の周りをちょっと一回りして
きました。駅前の未公認グッズ売り場を覗くと公認品の1/5くらいの値段だったので
笑ってしまいました。多分原価はこんなものでしょう。アーチストのためとはいえ、
どのくらいの割合でアーチストへお金が渡るのか?公開して欲しいものです。
あと、一回りして笑ったのは、レストラン街で「本日のBGM エリック・クラプトン!
時々ジェフ・ベック」って張り紙ですね。「時々かいな?」と突っ込むジェフ・ベッ
クファンは多いでしょう。

そうこうしている内に開場の4時になるので、会場入り口に並ぶと335の穴のメン
バーのTTさんが、ご家族で並んでいるのを発見。それも僕の直ぐ前で!TTさんが気付く
のを待っていたんですが、すっかり盛り上がっている感じでそのまま入場しました。(爆)

会場内では、何人か知っている顔をお見かけしましたが、今回はご挨拶程度で自分の
席をチェックしに行きました。僕の席は、2階の8列706というステージほぼ真横の
席でした。実は、チケットが届いた時は、かなりショックだったのですが、実際に
座って見るとステージがセンターステージっぽくステージサイドがオープン状態で
丸見えな上に非常に理想的な見渡しの角度(つまり高さ)が確保されていたことです。
なんか、僕の特性に合わせて席を決めてくれたのかしら?と思うくらいの感じでした。
実際にコンサートが始まるとジェフのアイコンタクトのほぼ全てが確認できる角度で
あり、そでにスタンバイするギターテックのスティーブの仕事振りも丸見えでした。
正面からの映像は、スクリーンに投射されるので、この角度で得られる情報はかなり
貴重なものだと思われます。

第一部 JBG
演奏も気合充分のもので、東京フォーラムでの初日、二日目などと比べるまでも無い
出来でした。素晴らしい!ECファンの方にもこの美しいトーンを分かってもらえた
のでは? 前日のセットリストから'Blue wind'がなくなり'Where were you'と'Big
block' が追加されたセットでした。1時間程度の演奏が終わり第二部へセット入れ替
えで20分程度間が空く。

第二部 ECB
ギターの弾き語りからスタート。アンプラグド版レイラなどとヒット曲を多めに選曲
したセットでした。クロスロード、コカインなどとかなり盛り上がって終了しました。
久しぶりにみたECでしたが、前回が95年のブルースコンサートで知っている曲が数
曲しかなかった事を考えると雲泥の差でしたね。(笑)なにより先日演奏されなかった
"I Shot The Sheriff"が聴けたのは大きかったですね。先生と比べヒット曲の多さを
見せ付けられた感じです。バックのギタリストドイル君は、まずまずですが、できれば
バックに徹してくれた方が嬉しかったかしら?(汗)デレクトラックだったら、そうは
思わないかもしれませんが・・・。そういう意味では、バンドとして小ぶりの印象でし
た。ドラムのエイブJr.やウィリーとかもバンドにいまいちフィットしていないように
感じるのは、素人考えでしょうかねぇ。さて、第二部が終了して先生のアンプが用意
され10分強のインターバルで第三部ジョイントの開始です。

第三部 ECB with JB
これまでに共演したことのある「哀しみに恋人たち」とか「クロスロード」、「レイラ」
とか既に演奏していたので、何をやるのかな?と思ったら案の定ブルースナンバー特集
で進みました。終始楽しそうにギターを弾く先生と思ったより頑張るエリック先生という
感じでなかなか良かったと思います。前日の共演が「消化不良」みたいな感想を持った
方がいたようでしたが、この日の演奏は、そんな感じは受けませんでした。
個人的には、JBGにエリック先生を加えた演奏を期待していたんですが、このような
曲構成だったら、ECBの方が合っているんだろうなと思います。いずれにしてもなか
なか観る事ができない光景が目の前で繰り広げられているという事自体に感慨無量だっ
たりします。はるばる観に来て良かったと思った瞬間でした。

2月22日さいたまスーパーアリーナ セットリスト

第1部:ジェフ・ベック
THE PUMP
YOU NEVER KNOW
CAUSE WE'VE ENDED AS LOVERS
STRATUS
ANGEL
LED BOOTS
GOODBYE PORK PIE HAT / BRUSH WITH THE BLUES
JEFF & TAL SOLO
A DAY IN THE LIFE
BIG BLOCK
WHER WERE YOU
PETER GUNN

第2部:エリック・クラプトン
1.Driftin'
2.Layla
3.Motherless Child
4.Running On Faith
5.Tell The Truth
6.Key To The Highway
7.I Shot The Sheriff
8.Wonderful Tonight
9.Cocaine
10.Crossroads

第3部:エリック・クラプトン&ジェフ・ベック
Eric Clapton(g,vo)
Jeff Beck(g)
Doyle Bramhall II(g,vo)
Willie Weeks(b)
Chris Stainton(key)
Abe Laboriel Jr.(ds)
Sharon White(vo)
Michelle John(vo)

1.You Need Love
2.Listen Here/Compared To What
3.Here But I'm Gone
4.Outside Woman Blues
5.Little Brown Bird
6.Wee Wee Baby
-encore-
7.I Want To Take You Higher

2009年3月1日

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